2013年8月21日水曜日

Capellagården❀2

カペラで受けた陶芸のコースは、slab building course。たたらコースです。
私は たたらがとーっても苦手。
面を切り取ってくっつける時に端が伸びるし
おおざっぱすぎて長さが足りなくなったり、完璧な接合を作れない。
なんとかうまいこと組み立ててドベをつけて一見きれいにできたように見えても
乾燥・素焼き後には接合部分の一部が外れて隙間になったり、ヒビになったりする。
ろくろなら、底が分厚くない限りめったにヒビなんて入らないし、成形にかかる時間も早い。
そして好みの形がろくろからできることが多い… 

というわけで、たたらは嫌い!なフジモトでしたが
たたらへの思いを変えられるか知りたくて参加しました。
2週間のコースで、焼成を考慮すると実際に作陶できるのは1週間。
しかも1,2日毎に使う土を変えることになっていたので
意外にドタバタと前半が過ぎていきました。
でも、毎日楽しそうに作業するメンバーをみていると
自分まで楽しくなっちゃって
気づいたら、たたら好きになっちゃった。
「釉薬は器全体にかけるもの」て概念もくつがえされました。
みんな自由にやっていて、かけない部分をつくる人も沢山。
淵に二重掛け、くらいはやっていたけど、釉薬の有無でデザインを作る意識がなかったから
筒を作ると ただ色のついた筒が増えるだけだな〜、て思っていたんだけど
色んな釉薬を絵の具のようにペタペタ乗せれば、思いもよらない効果がでるかもしれない。
それがなんか、今までなかったので、「あぁ、こういうのもあるんだ!」て目から鱗。

ただ、これはあくまで私の感想ですが
技術習得の為に検討するなら、サマーコースは向いていないかな?と思います。
あくまで、この特別な場所で土を楽しむ、陶芸に親しむ、という感じ。
このコースは英語で開催されるから、相対的に若年の方も多かったけれど
スウェーデン語で開催されるほかのコースは、多くは50,60代のマダムがいらっしゃるそう。
サマーコースは、そういう世代がバカンスとして楽しむものなのかもしれない。
スウェーデン独特の陶芸についての講習も特にありません。あくまで、たたら。
もちろん、本科はもっとアカデミックなんだと思います。
ただ、スウェーデンの田舎の学校なのに
日本製のろくろがあって、織部っていう釉薬があって、20年前の濱田庄司の作品集が保管されている。
技術を追求したいなら、知識を深めたいなら、日本が一番なのかなと思わされました。
裏を返せば、サマーコースに参加することは、
私たちの北欧への憧れを現地の人に伝え、北欧の人の日本への興味を伺える
すっごく面白い経験でもあります。
私たち日本人は外国に憧れているけど
海外の陶芸家たちは日本の陶芸に相当憧れているみたい。
私は茶道をやっていて、そちら方面の器の美しさも勉強しているけど
日本人ですら皆が注目するわけではない分野に
ヨーロッパの陶芸好きの人達が興味を持っているというのが驚きでした。
私が茶道を始めたのは、
「海外にばかり目をやって、日本のことを何も知らないんじゃダサすぎる」
と思ったからなんだけど
今回改めて、もっと日本の陶芸について知りたい!て思えたな。

何を言ってるのかよくわからない文章だけど
ここに来たことで、自分が陶芸を好きなことを再認識できて
たたらが好きになれそうなことに気づいて
そして、日本にかえっても、日本の文化を誇りに思って、それを勉強して
その上で北欧の器にも詳しくなろうと思えた
そんな2週間でした!


0 件のコメント :

コメントを投稿